「日本一暑い町多治見〜高温の地形的要因を探る〜」岐阜県立多治見北高等学校１年
自然科学部（大山二朗・水野佑樹）
（動機と感想）
私達の学校がある多治見市は、毎年夏には日本一の高温を記録する。自然科学部では、この暑さの原因を探るため、２年前から局地気象の研究を行っている。今回は地形と風の流れに注目した。昼間、多治見市内に名古屋方面から高温の風が流れ込む。この風が市内でよどみをつくり、滞留することが原因のひとつではないかと考えた。それを実証する手立てとして、この立体地図を作り、ドライアイスの白煙で空気の流れをシミュレーションすることで、地形と風の流れの関係をより詳しく考察することを目的とした。
立体地図を作ってみて、多治見は、平面地図で感じる以上に、低いながらも、山に囲まれていることが実感できた。標高はそれほど高くないとしても、これらの山々が熱を逃さないような壁のはたらきをしていることが推測された。ドライアイスの霧のシミュレーションでは、空気の流れが市内中心部で滞留すること、また、中心から離れた場所でも、谷あいや山の端で空気が滞留する可能性を示唆することができた。
（講評）
ドライアイスによるシミュレーションを試みるなど、科学的に多治見市の地形が考察された作品です。等高線を基に正確に作製された模型からは、大変な努力の跡を感じます。
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