令和4年11月3日、紺野美沙子名誉館長朗読会「星は見ている~原爆でわが子を亡くした父母らの手記より~」を開催しました。
前半は、楽しく心穏やかに、ということで、紺野さんと塩入俊哉さんのトーク、ピアノ演奏をお楽しみいただきました。
後半は紺野さんの朗読、塩入さんのピアノ演奏に、美しい映像が加わり、感動的なステージとなりました。
トークとピアノ演奏
塩入さんが1曲目に演奏されたのは「夢のしずく」。塩入さんは、この曲のタイトルにある「夢」に込めた意味について、自分が見る夢ではなく、いろんな人が自分に見てくれた「夢」であることや、いろんな人との出会いで自分が今存在している、というお話をされました。
また、さまざまなアーティストとの共演がある塩入さんは、20代の頃から親交を深め、今回の演目の舞台でもある広島県出身の歌手、西城秀樹さんの「傷だらけのローラ」、「ブルースカイ ブルー」を演奏。
西城さんの曲の演奏は紺野さんのリクエストとのこと。広島に原子爆弾が落とされた日の朝も、真っ青な空が広がっていたそうです。ご来場の方々は紺野さんと塩入さんとのトークを楽しみ、そして塩入さんのピアノ演奏に心癒されました。
朗読「星は見ている~原爆でわが子を亡くした父母らの手記より~」

後半は紺野さんが「星は見ている~原爆でわが子を亡くした父母らの手記より~」を朗読されました。
数年前に新聞でこの手記を知った紺野さん。本を取り寄せ、読んでいるうちに涙が止まらなくなったとのことでした。
原爆によって子を失った母の静かな語り口がより悲しみを誘い、そこに塩入さんのピアノ演奏と、小川典監督の映像が重なりました。平和への思いを込めた紺野さんの熱い思いに、会場は深い感動に包まれ、平和の尊さ、親子の絆の尊さをそれぞれにかみしめました。
参加者の感想(一部)
- 今この時代、時期だからこそ思い考え直す大切な機会を頂いたと感じました。美しい音楽と心に響く朗読は心に深く残りました。ありがとうございました。
- とてもすばらしいピアノと朗読、本当に心がいやされました。とてもおだやかな気持ちになれました。ありがとうございました。また次回もう一度機会があれば参加したいと思います。とてもすてきな時間をありがとうございました。
- 塩入さんのピアノはキャッチフレーズのとおりのすばらしい演奏でした。紺野さんの朗読は是非たくさんの方に聞いていただきたい内容のものでした。実現してほしいです。
- 忘れてはいけない記憶。語り継ぐ困難を思いますが又、それをされようとする皆様に勇気、元気をいただきました。ピアノも心に染み入りました。
- 静寂な中でじっくりと紺野さんの朗読と塩入さんの演奏の世界に浸る事ができました。朗読もピアノも映像も三位一体で素晴らしく、日本へ、又世界へとぜひ発信して頂きたいです。
関連図書展示
当日は閲覧室内に「星は見ている」の手記が収められた図書や、戦争・原爆に関する図書、紺野美沙子さんの著書、塩入俊哉さんが参加されたCDなど、関連する資料を展示、紹介しました。
展示した資料の一覧は「展示リスト」をご覧ください。

朗読会の様子がWEBでご覧いただけます
朗読会の様子がYouTubeチャンネル「清流の国ぎふ自宅で楽しむ文化芸術」でご覧いただけます。ぜひご覧ください。
問い合わせ先
担当係 | 岐阜県図書館 企画課 企画振興係 |
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電話 | 058-275-5111 |