イベント・事業報告
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 令和5年11月3日、紺野美沙子名誉館長朗読会「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」中野幸一訳『正訳 源氏物語 本文対照』より」を開催しました。

 第1部は、陣野英則さん(早稲田大学教授)をゲストに招き、ユーモアを交えたトークセッションを行いました。第2部は、紺野美沙子さんと中井智弥さん(二十五絃箏奏者)との共演で、朗読を行いました。紺野さんの朗読に中井さんの演奏と絵巻や和歌の映像が重なり、『源氏物語』の世界に引き込まれる素晴らしいステージとなりました。

「岐阜県図書館名誉館長 紺野美沙子さん朗読会」を開催

オープニング

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 中井さんの演奏により、朗読会の幕が上がりました。1曲目に「梅一輪」を、2曲目にジャズの名曲でもある「枯葉」を演奏された後、二十五絃箏と一般的な琴との違いや、その歴史等について解説されました。

1部 トークセッション~「源氏物語」をより味わうために 

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【ゲスト】陣野英則(早稲田大学教授)

 平安時代文学と物語文学を専攻とする陣野先生が、『源氏物語』全54帖の概要や光源氏を取り巻く複雑な人間相関等について、丁寧に解説されました。また、『源氏物語』が世界的に評価され続けている理由について、「日本の古典は、女性が文学・文化の分野で活躍しており、それがきわめて先駆的である」とお話しされました。

2部 朗読「紫のゆかりの物語」~「若紫」「葵」「須磨」「松風」「若菜上」「御法」「幻」各帖より

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【共演】中井智弥(二十五絃箏奏者)

 感情豊かな紺野さんの朗読に、中井さんの繊細で優雅な演奏と、美しい絵巻の映像や照明などの舞台演出が重なり、会場全体が『源氏物語』の世界に包み込まれました。1部、2部を通して『源氏物語』を存分に味わうことができ、大変充実した内容の朗読会となりました。

参加者の感想(一部)

  • ・源氏物語の世界を、語りと箏の音で味わうことができました。夢中で聴き、あっという間の2時間でした。
  • ・朗読と箏、解説もあり、はじめての源氏物語ですが分かりやすかったです。箏の音が効果的で印象が深まりました。
  • ・紺野さんの朗読に情感がこもっていて琴の音と相まって、登場人物の心情がよく伝わってきた。本当に雅なひとときでした。
  • ・とても聞きやすく、素晴らしい演奏と重なり、素敵な時間を過ごすことが出来ました。源氏物語にも興味がでました。
  • ・第1部の分かりやすい解説と、第2部の朗読と演奏で、多角的に「源氏物語」の世界にふれることができて、大変満足しました。

関連図書展示

 当日は閲覧室内に『源氏物語』に関する図書やCDや、箏・邦楽に関する図書、紺野美沙子さんの著書など、朗読会に関連する資料を展示、紹介しました。
 展示した資料の一覧は「展示リスト」をご覧ください。

展示リスト(PDF:330KB)

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朗読会の様子がWEBでご覧いただけます

朗読会の様子がYouTubeチャンネル「清流の国ぎふ自宅で楽しむ文化芸術」でご覧いただけます。ぜひ、ご覧ください。

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紺野美沙子名誉館長朗読会「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」中野幸一訳『正訳 源氏物語 本文対照』より」/第1部トークセッション~「源氏物語」をより味わうために

紺野美沙子名誉館長朗読会「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」中野幸一訳『正訳 源氏物語 本文対照』より」/第2部朗読「紫のゆかりの物語」~「若紫」「葵」「須磨」「松風」「若菜上」「御法」「幻」各帖より

問い合わせ先

担当係 岐阜県図書館 企画課 企画振興係
電話 058-275-5111